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思い その5「稼業というものを失った社会」


シャッター街「稼業(家業)」という言葉がありますが、愛用の国語辞典「新明解」さんによれば、「その家の(世襲的な)職業や商売。収入源としての職業。…稼業と、自嘲的に用いられることが有る」と記されています。自嘲的に用いられる例としては「所詮、ヤクザな稼業だし」とか、「渡世の稼業」とかいった場合に使われますが、私が稼業と聞けば、自営業を考えます。クリーニング屋さん、酒屋さん、八百屋さん、魚屋さん、畳屋さん、洋品店さん、靴屋さん、本屋さん、お米屋さん等々…、キリがありませんが、これらが昔は地域に集まって「商店街」を形成していました。それが今は絶滅種状態、レッドブックです。全国にシャッター街が出現…。

昔は友人に魚屋の倅や、洋品店の倅、一杯飲み屋の倅がたくさんいました。しかし、永くそうした友人に会っていませんが、お店はもう残っていない様子。倅どもはみんなサラリーマンになっているのでしょうね。

で、そうした商店が次々に姿を消して生まれてきたのがスーパー。確か、私が中学生くらいの頃は「スーと現れて、パーと消えるからスーパー」なんて揶揄されていた「セルフ方式」の店舗に、結局は商店街が集約されてしまいました。その頃はまだ、それほど企業として強く巨大な小売資本は生まれていなかったのですが、今や、大企業にまで成長し、日本全国、どこに行こうが同じ景色を見せつけられます。チェーン化です。スーパー(量販店)だけでなく、居酒屋も、洋服屋も、パン屋も、町の電気屋さんも何もかも…。

商店だけではなく、町工場というのも姿を消しつつあるというか、青息吐息状態でしょう。何故こうも、個人、もしくはその家族が代々生きる糧を得てきた「稼業」というものが滅んでいくのか。まあ、疑問に思わずとも答えは知れている訳ですが、大資本の登場と、その大資本による集約化、効率化ですね。それはそれで時代の流れですから、致し方なく、「昔は…」ってな感じで懐古的に思う程度の事なのですが…。

問題は、他の編でも書いたのですけど「雇われるしかない生き方が圧倒的に多くなった」ということでしょう。私は釣りが趣味ですが、遊漁船など後継者問題で苦しんでます。職漁船もそうでしょうが、殆どがお年を召された船長ばかりです。私、もう少し若ければ漁師もいいなあ、なんて脳天気に考えますが、かなりの重労働です。その二代目が後を継がず、けっこうサラリーマンになっているようですが、という事は、サラリーマン(被雇用者)の方が楽でカッコいいという事なんでしょうかね。汗臭いのはイヤだと…。まあ、サラリーマンも稼業と言えば稼業ですが、これもサラリーマン稼業で植木等(古ぅ~)的に言えば自嘲的とはいえ「気楽な」稼業?

会社勤め(ホワイトカラー)は肉体的な重労働ではないにしても、精神的な重労働の世界に入ってしまった訳で…。私の周りにたくさんいますよ、神経をやられたサラリーマン、自殺してしまったサラリーマン、その寸前のサラリーマン。その特徴は何といっても「雇われている、使われている、支配されている」という事です。これが精神をやられる原因だと思いますけど。しかし、それ以外に日々の糧を得る選択肢が圧倒的に少なくなっているのでしょう。会社を辞めたサラリーマンは、また他の会社に入っています。会社が嫌で会社を辞めたのに、また会社に入っている。ちょっと皮肉的な言い方ですが、それが事実です。とにかく、会社。昔、「脱サラ」なんて言葉が流行って、相当にラーメン屋さん(安直ですわなあ)が増えた時代があったと思いますが、多分、その方たちはまた会社に戻られたのでしょう。

魚屋さんになるとか、農業に生きるとか、お花屋さんとかいった選択肢が、本気であったとしても、そこにはあまりにも少ないのが現実でしょう。「就活」なる言葉を聞くたびに、何かが若い人間の精神にそこから喰い付き始めているような気持ちになります。

何が言いたいのか。窮屈ですよ、こんなのは!

人がそれぞれの個性を自発的に活かせる稼業というのが復活しないかなあ…。道交法を大幅に改善して、夕方過ぎにはどこでも屋台OKなんて楽市楽座みたいな地域ができないものでしょうか。警察と保健所がうるさそうですけど。

屋台引っ張って、自分で作ったおにぎりでも売るなんて、とっても健全な生き方だと思いません? もちろん楽ではない筈ですけど。

ちなみに私、サラリーマン経験、殆どありません。

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