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思い その39「持つ生き方もあり 持たない生き方もあり とは云え…」


小屋暮らし少し前の新聞記事で読んだのですが、都会から、千葉県などの田舎で、自作の小屋を建て、そこで暮らす若者が増えているようです。九十九里辺りで、数十万で購入できるほどの安い土地を求めて、水道ではなく井戸を掘り、最低限の電力は契約せざるを得ないでしょうけど、電気代は月に数百円。井戸ですから水道代はタダ。

居住用の小屋はホームセンターで必要な建材を購入し、インターネット上に小屋の建て方が情報として あるそうで、自分で少しずつ作っていくとか。まさにDIYで、一ヶ月くらいで4畳程度のワンルー ムが完成するとか。小さくともマイホームということですかね。

日々の支出は食費が殆どとなるようですが、質素に贅沢をせず、家庭菜園(?)で作った野菜や、近所 から食料品を分けてもらったりして、月に3万から5万円位の支出となるそうです。近所の人が食べるものを分けてくれるというのは田舎ならではのことでしょう。当然、近所付き合いが大事になるでしょうけど、特にそれを疎ましく思っている様子も無く、別に「節約をするつもりはない」そうです。

ではいったい、若い世代の者が何故そのような暮らしを選択しているのか? 「自身の生活を充実させたい」とかいったそれなりに理由らしきものが記事の中に書かれていましたが、それだけでこうした事が増えていることに「なるほど」とは思えません。ある場所では偶然にも二人の青年が同じような生活を初め、お互いの存在を知って驚いたとか。

意外(?)なのは、一人暮らしではあっても「孤独ではない」と感じた事だそうです。ネットで生活の様子をブログで発信すると、多くの反響が寄せられたとか。ということは、そうした事を考えている人が多いということでしょうか。事実、各地の「小屋仲間(?)」と交友関係が広がり、移住の相談も多いそうです。では彼らが「世捨て人」かと云えばそうではなく、職業訓練所で学んでいたりするそうです。「今を頑張っていれば、未来につながる」といったポジティブな姿勢を明確に持っています。

この記事を読んで、かつての「ヒッピー」を思い出しました。ご存知の方はそれなりのご年配です。彼らは1960年代の後半に、それまでの伝統とか制度とかに縛られた価値観を否定し、その「あるべき姿」を文明以前の野性生活に求め、コミュニティを形成して暮らし始めました。しかし、雑駁に言えばそれらは「反戦」を背景にした社会的なムーブメントであり、思想です。いずれは現実との相克のなかで消え去っていきました。

今の若者たちの「小屋暮らし」にもそうした「ヒッピー」的なものがあるのでしょうか? どうも思想的な背景は感じません。それに、コミュニティ(的なもの)形成の中心的な道具はインターネットでつながるデバイスです。現代の最先端の技術が生んだものです。そうしたものを否定するどころか、それがお互いをつなげていますので、かつての「ヒッピー」とは全く違うムーブメントでしょう。

これは私の勝手な解釈ですが、都市生活者は物に溢れた環境の中で、様々な「欲」を満足させて生きていますが、その代償として「高コスト社会」の中に生きています。そして、それを維持するために少なからずの「犠牲」を払っています。人間関係、利害関係、長時間労働、ストレス…。彼ら「小屋生活者」のある者は「この暮らしを始めてみて、生活にゆとりができた」と述べています。「生活のゆとり」とは何でしょう? ローンで立派な家を買い、高級車に乗ることでは当然ないでしょう。それはおそらく、一見豊かな「高コスト社会」の息苦しさから逃れた「精神的ゆとり」でしょうか。

まさに「持つ生き方」があれば「持たない生き方」もある訳ですが、それを人それぞれの多様性、とは簡単に考えられないのです。なぜなら、極端すぎるし、その中核にあるインターネットという現代の技術がもたらしたものは双方とも同じであるからです。そちらの世界の中で一種のコミュニティを形成出来ているから、現実の生活は「必要最低限でいい」ということなのでしょうか。

こうした動きは、これからも広がっていくような気がします。人の自由であることは百も承知ながら、「とは云え…」と思ってしまいます。そこから発展していくものは「何なのだろう?」。何か新しいものがそこから生み出されていくのだろうか?

それこそ「余計なお世話」かもしれませんが、インターネットを無くしたとしても、そうしたムーブメントが生まれるのかという素朴な疑問と、同時に、インターネットがあるからこそ、そうした生き方が可能になったと感じる肯定的な気持ちとがゴッチャになります。

われわれオヤジの世代にもそうしたムーブメントのようなものが起こるのでしょうか…。

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