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怖い その38「もし、怖いという感情を無くしたとしたら…」


怖い イメージ今更、このような事を書くと間が抜けているのは承知で、もしこの「怖い」編を、何か怪談の話であると思われた方はいささか期待外れかもしれません。もちろん、私個人が経験した「怖い」話はありますが、主旨としては「私たちは、なぜ怖いと思うのか? なぜ怖い感情があるのか?」ということを、まさに凡人の頭で「普通に考える」事にあります。まあ、よく脱線はしますけど。

ちなみに、「怖い」と「恐い」の違いは、例えば幽霊と聞いて「こわい」というのは「怖い」です。ヤクザがカラんできたのを「こわい」というのは「恐い」で、こちらは常用漢字ではなく、正しくは「恐ろしい」と表現すべきです。しかし、どちらも「こわい」で使いますし、「恐怖」というワンセットの言葉もあります。

で、「怖い」ですけれど、多分に想像の産物が絡む訳で、幽霊は滅多にお目にかかれませんが(人によります)、ヤクザ、もしくはそういった外見の方はよく見かけます。「恐い」と書けば、これはかなり日常的な事です。「怖い」は、人の心の中にある本能といってもいいのではないのでしょうか。

では、なぜ「怖い」という感情を覚えるのでしょうか? 「怖い」と感じるのは「それが何であるのか分からない、合理的な説明がつかない。故に湧き上がる感情」といった、とりあえずの理由を掲げていますが、それは同時に「好奇心(想像力)」を覚えさせるものであるとも考えています。しかし、そもそもその「怖い」という感情自体が何故存在するのかという事は、改めて考えてみる必要があると思います。破綻覚悟の、考える楽しさです。

先にも書きましたが「恐い(恐ろしい)」というのは具体的なものが対象です。夜、森に入るとき、オオカミ(ニホンにはいないけど)が出るのでは、というのは「恐い」です。が、幽霊や物の怪が出るのではないかというのは「怖い」です。対象は具体的ではありません。まあ、本物に会えば相当に「怖い」でしょうね。

これは仮説にもならない考えですけど、人がそれを持っているというのは「必要だから」でしょう。「怖い」を感じる心を持っていなければ何か不都合がある筈です。

それは何でしょうか? 例えば熊が出るといえば具体的な「クマ避けの鈴」とか、鉄砲なんて道具がありますが、幽霊が出るといっても具体的な「避ける」道具なんてありません。お札、お守り? 心の中だけに感じて成立するものですから、対処するのは難しい。つまりは、それが「畏敬」の念に通じるのではないでしょうか。新解さん(国語辞典)で調べると「畏敬:相手をすぐれた人物と思い、敬服すること」とありますが、これは新解さんにしては切れ味がない。人物だけじゃなく、相手が神様の場合もあるでしょう。もっと単純に「畏れ(おそれ)敬う:畏まり(かしこまり)、敬う」と、マンマですが理解すればいいのでは。

つまり、森羅万象といえば風呂敷が広くなりますが、自然に対して「畏れ」という感情を持たなくなると、それは「自然に対する真摯な感情」というより、「この世に自分たち以外、何も存在しない」という事となり、そこは身も蓋もない、ただの荒涼とした「現実」だけとなって、人はその世界に放り出されてしまう。

そうならないための「畏れ」が「怖い」という感情の存在であるのではないでしょうか。「怖い」という感情は、身の回りの世界をある意味「懐深く、広大なもの」にしてくれるのだと考えます。つまり、人の「創造力」を限りなく刺激してくれる、「精神のエンジン」のようなもの。

もしそれを持っていなかったら、人は「目の前にある事だけ」「今の現実」だけと対峙するだけの存在となり、何の「創造」も行えなくなるのではないでしょうか。極論ですが「命」に対しての感受性も持ち得なくなって、人を殺すことも平気になって行くのでは…。死を想像できなくなってしまうから…。

時々、高層マンションから子供や動物が落ちてしまうというニュースを聞く事がありますが、これは小さい時から高い所にいるのが当たり前になって、それがどれだけ危険な状態(位置エネルギーが常に大きい)か分からなくなり、「恐い(これは対象がありますから)」という感情が育たず、平気でベランダの上で遊ぶからだとか。

「怖い」の方も一緒ではないでしょうかね。幽霊が怖いなんてのは、この伝でいけば「命への畏敬」とも取れます。だから、人は命を大事にする、と。

ちょっと、真面目くさって考えてしまいましたが、知能指数の高い人には高所恐怖症の人が多いという話を聞いたことがあります。俗説のようなものでしょうけど、それは「恐さ」までも想像として感じてしまう。いわんや、「怖さ」をや…、という事だと思います。

「怖がり」の人が多ければ多いほど、世の中は安定するのでは。

「怖い」を考える編 目次へ



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