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怖い その36「怖い絵本が売れているそうです という事は…」


子供8月末の朝日新聞に興味のある記事が載っていました。タイトルは「怖い絵本 人気の怪」で、なんでも通常は「初版で3000部、増刷がかかればいい方」という絵本界で、「怖い絵本」が5作で13万部も売れているそうです。記事の概略は、絵本界で「子供にショックを与えかねない」という理由で敬遠されがちだった絵本が売れていて、そのキッカケを作ったのは東京のある出版社。ここ10~20年で「絵本から怖い話が消えつつある」という危機感から、刊行を決めたそうです。

この記事を読んで、生意気ながら「我が意を得たり」のような気持ちになりました。このサイトのどこかに書いたかもしれませんが、「怖がりの子供は、感受性が高く、創造力が豊かである」と考えています。その理由は「皆には感じられないものを感じることができて、見えないものを創造力で実体化し、それを怖がることができるから」です。

子供にとって世の中は「分からないことだらけ」です。子供の質問にどれだけの大人が真面目に答えられるのか。子供は、分からないなりに一生懸命、想像を巡らせて、大人には感じられないもの、見えないものを創りだしているのです。雑駁に言えば、子供は「訳の分からない」ものに興味を示し、それを瑞々しい感受性で捉えているのです。

その「訳の分からないもの」の一つが「怖い事」だと思います。「幽霊」や「火の玉」なんて、大人だって訳分からないから、「そんなのいない」って事で合理化しているのです。つまり「目を瞑って、考えない」。

絵本は、大人である親が買って、それを子供に与えます。その親も、子供の事を考えて(いるような、いないような…)、「暗く」「恐ろしく」「不条理」なものは遠ざけたがるようです。しかし、とにかく「怖い絵本」が売れているという事は、子供がそれを欲しがっているという事です。

子供は「怖いもの」や「不思議なもの」が大好きなのです。自分が子供の頃を思い出してみてください。殆どの人がそうであったと思います。もちろん、私もそうです。この「怖いを考える編」は、まさにその辺りの事がテーマでして、「訳の分からない、不思議であるが故に人はそれを”怖い”という感情で捉え、それは好奇心の発動を同時に促すもの」という事を基本的な答えとしていますが、まさに「怖い絵本」が売れるという事はそれを如実に語っていると思います。

今でも学校の文化祭では「お化け屋敷」が定番だそうですし、少なくなったとはいえ、遊園地でも「お化け屋敷」は人気アトラクションです。大人だってパワースポットだなんて言って、キャーキャー騒いでいるでしょ。それを子供に対しては「教育的見地」だか何だか知らないけど、「怖い」ものが情操に悪影響を与えると考えるのは「独りよがり」な大人のポーズに過ぎません。

ちなみに、この「怖い絵本」、大人が見ても怖いそうです。だったら、そんな楽しいもの、子供にもドンドン見せてあげましょう。

昔は、街にも家にも「暗い場所」がたくさんありました。しかし、今は町も明るく、24時間営業の店も増え、家の中も明るい明るい。「闇」なるものが本当に少なくなってきています。「闇」は人の「怖れ」を映し出す鏡のようなものです。それには大人も子供も関係ありません。

「かがみのなか」という絵本の作者が言っている事には共感できます。要約すれば、「怖いというのは、人が生きていくのに必要な力。観察力や想像力にもつながる。面白さの一つでもある」とか。

大体、この世の中に「不思議なもの」「訳の分からないもの」「怖いと感じるもの」なんてゴチャマンとあります。子供のころからそういったものを真正面から感じて成長すれば、随分とそういった事への「理解」と「耐性」が身に付くと思いますよ。それはつまり、「受け入れる力」「他人の気持ちを忖度できる力」へつながると思います。

幽霊も火の玉も、UFOも物の怪も、怪物も、どんどん怖がりましょう。そういうものを「ないもの」として、目を反らしてしまうのは、実に勿体ない。

「怖い」を考える編 目次へ



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