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怖い その32「そこを通る時 何故かゾッとする 都会の裏道」


石垣大学5年を控えて(ハイ、留年が確定した時です)、大学の近くでアルバイト先を探し、1年くらいそこで働いていました。大学からバイト先に通うのを楽にするためです。しかし、大学からは確かに近いのですが、当時住んでいた場所からは遠い…。しかもそのバイト、終わるのが夜中の1時くらい。電車はもう動いていません。ですから、自転車で通っていましたけど、片道、だいたい1時間はかかっていましたかね。余談ですが、私は生活費も学費も自分で稼がないと大学に行けませんでした。自分で選んだ事なので別に「苦学」とは思っていませんでしたが、ちょっとシンドかった…。

で、帰り道なんですが、雨の日は簡易雨具を被って通っていましたけど、何度か通っているうちに「近道」を見つけました。それは気を付けていないと分からないような所に道の入口があったのですが、何というか、ホントにここは東京なのか? と言いたくなるような雑木林の中の道です。古い小山か丘といった感じで、自分の田舎の山道を思い出すような場所です。そこを、自転車か人なら通れる位の道がありまして、当然、未舗装。

東京にも、その頃(ン十年前)は、ちょっと裏手に入ると、昭和30年代のような景色が残っていたものです。今でも残っているんじゃないでしょうか。バブルで皆、消えたかな?

その道を見つけた事で、15分くらいはショートカットできました。ラッキー、です。が、何せ帰りは夜の午前1時過ぎですから、片付けなどで少し遅くなれば午前2時くらい、当然、真っ暗です。月が出ていれば、まだ少しは足元が見えるのですけど、街灯などありません。自転車のランプだけでは危ないので、懐中電灯を持ってそこを通っていました。

そこはバイト先の帰りにしか通りませんでした。大学へは、別の道で行っていましたから。とにかく帰り道専門で、何度かその裏道を通っているうちに、妙な事ですが、一番通りにくい狭い場所を通る時、何故か空気がスッと冷たくなるような、ゾッとした感じになるような感覚を覚えることに気が付きました。最初はそれほど気にならなかったのですが、何度も続くと…。景色としては右側が崩れそうな古い石垣で、左側はゆるい丘の斜面で木が生えていました。通り難かったのは、そこは左側が崩れたように狭くなっていて、右側は石垣ですから気を付けないと、石垣で擦ってしまうか、斜面の方に落ちてしまうか、といった狭い場所だからです。

そこでいつも何故か空気が冷たくなるような気がしたのです。そのような場所って、自然の中にけっこうありますけど。風の具合や木立などや土などで、風が冷たく感じるところは。ですが、それに加えて「何故か、ゾッとする」のです。違和感といったレベルのものではありません。不思議で、正直、恐かったのですが、気にしないようにしていました。実害はありませんから。

ある雨の日です。小糠雨ですが、季節は確か秋で、簡易雨具を着ていないと風邪を引きそうな寒さでした。未舗装の道ですから、雨が降っていると危ないのですが、「まあ、この程度の雨だから」という事でいつもの裏道から帰ろうとしましたが、やはりあの「ゾッ…」とする、狭い場所で自転車を滑らせてしまいました。斜面に落ちはしませんでしたが、石垣に倒れ掛かってしまいました。被害はかすり傷程度。そこはいつも路面を気にして慎重に通っていますから、下しか見た事がありませんでしたが、石垣に倒れ掛かってしまった後に、ふと上を見ました。古い石垣の上にはこれまた古い、崩れそうなブロック塀が続いています。そこにブロック塀がある事は当然知っていましたが、その向こうに何があるのかは興味もないし、見た事もありません。

で、その時にフと気になって、自転車の体勢を直してすぐに走り出し、しばらく行ったところが小高くなっていますので、後ろを振り返りました。やはりギョッとしましたね…。その崩れかけたブロック塀の向こうは、墓地、だったのです…。帰り道専用なので、そこから逆を見る事はありませんでしたから、そんな所に墓地があるとは知りませんでした。雨の日の夜で、殆ど真っ暗ですがシルエットでそこが墓地であることは分かります。あそこでヒヤッとした感じや、ゾッとした感じが、その墓地と関係があるかどうかは分かりませんけど、その感覚のする場所が墓地であったというのは、やはり…怖い…。

この編の「その1」で、「何故、墓場を怖いと思うのか」という事について書きましたが、その中で「私は子供のころから比較的、墓場を怖いと思わなかった」と書きましたけど、当然、全く怖くなかった訳ではありません。墓場を怖いと感じるのは、「墓」に象徴される「人の生と死」のコントラストから湧き起こる様々な感情によってその様な心理状態になるのではないか、という分かったような分からないような事を「その1」で書きましたが、その理由を明確に表すことはやはり難しいでしょう。理屈など関係なく「怖い」と思う人は素直に怖がる訳で…。

私はそれ以後もショートカット優先で、そこを通り続けましたが、意識すまいとしても、やはりあそこでゾッとした感情に襲われますし、空気も冷たくなります。夏でもそうです。1年程度の期間ですけど、その当時は事実の前に「何故?」なんて考えようとは思いませんでした。今思えば、「何かがそこにいた」のかもしれません…。立証不可能。

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