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怖い その25「結局、分からない、理解できない、だから怖い…②」


海の中①からの続きです。これは現実的な事と理解しつつも、「怖い」と思った事です。長く釣りをやっている人は海難事故を身近で経験する事もあると思います。遊漁船(釣り船)ではめったに起こりませんが、浦賀水道の「なだしお事件」は記憶に残っています。「第一富士丸」に乗っていた30名の釣り客が亡くなられています。私もあの辺りで釣り船に乗った事は何度かありますけど、海中からいきなり潜水艦が浮上してくるなど、想像だにしませんでした。自分が乗った釣り船の下にそんなものがいるとは…。東京湾の釣り船で大型のクジラとぶつかり、転覆しかけた船も、昔ありました。有名な話です。

それほど大きな事故でなくとも、船から落水して悲劇に遭うという事はたまに耳にします。私がよく行っていた船宿の船で、仕立てという「貸切」の船が出て、正確な人数は忘れましたが、例えば10人で乗って出たのに、帰ってきた時は9人になっていたという事が起きました。貸し切りですから、グループです。皆がお互いを知っている仲間同士での釣りです。しかし、そのいなくなった人が、いついなくなったのか誰も気が付かなかったそうです。警察が出てきて「事件性」がないかどうか、かなり長い間調べていました。その間、船宿は休業となります。行方不明になっていた方(20代の男性)は、そこから十数キロ離れたところで遺体となって発見されました。海上保安庁というのは東京湾の潮の動きに精通しているようです(業務上、そうでしょうね)。大体、何日後、どの辺に漂着するか、検討を付けて捜索するそうです。

そして、船宿で、事故のあった船と、その亡くなった方(落水)が座っていた釣り座を聞いて、ゾッとしました。私がよく乗っている船の釣り座です。釣り船では一般的に船の先(ミヨシ)と船の後部(トモ)に人気があります。まあ、そこに座れば絶対に釣れるという訳ではないのですが、電車の席で端に座る様なものでしょうか。片方の隣には誰も来ませんから。そこを取るために、何時間も早く家を出るのですけど、私はいつもトモ側に座っていました。その同じ釣り座にいた方が落水したらしい…。

しかし、その周りにはそれぞれに知っている筈の仲間がいたのに、その方が海に落ちた事を誰も気づかなかったとは…。その事も驚きですけど、海上保安庁が潮の流れを読んで捜索するにしても、中には海の中で何かに引っかかってそのままになる行方不明者の方もいるようです。これでは探しようがありません。一応、捜索はするそうですけど…。

それを聞いて、二度、ゾッとしました。海の中に引っかかったままの遺体がある可能性を想像して…。たまにあるのですけど、船から釣りをしていて、根掛かり(海底の岩などに針が引っ掛かる事)かと思ったら、重いけど何かがユックリと上がってくることが。途中で外れてくれる時もあります。根掛かりなら、上手く自然に外れてくれるか、仕掛け(針のついている所)を切らなければなりませんけど、そうではなく、竿を上げてリールを巻くと上がってくるのです。ひたすら重いだけで、生命反応は無し。「何だこれ?」と思いながら上げていると、船長が来て、糸を引きながら感触を確かめ、反動をつけて一気に仕掛けを切ってしまいました。

私が冗談で「まさか、ドザエモン…」と聞くと、知らぬそぶりで船室に戻っていきます。「え…?」。可能性としては、大きなゴミ、サメなどの死体、そして…。思わず隣の釣り人と目を合わせ、真顔となりました。「でも、まさかね…」。とはいえ、完全否定は出来ません。船長の態度も気になります。そう頻繁にある事ではありませんが、話をすると、永く船釣りをやっている人にはやはりそうした経験があるそうです。昔、本当にドザエモンが上がってきたこともあったそうです。定番話ですけど、水難(川、湖沼も含めて)での行方不明者を捜索するのに、底の遺体を探す棒にそれらしきものが引っ掛かった時、その棒を上げてみると、遺体が手でしっかりと棒に掴まっていた、なんてのもあります。これは「怖い」…。

私、その後、しばらく釣りに行けなくなりました。船であった事はある程度、合理的にも分かる(理解できる)事ですから「受け入れられる」筈ですけど、何かハッキリとしない…。自分が掛けたものは何だったのか…。よく「分からない」から、やっぱり「怖い」じゃないですか…。

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