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変 その7「出世するほど無能になる 会社のミョウチクリンな構造」


会社少々矯激な表現になりますが、フリーランスの長い私は、「仕事とは世の大半を占めるサラリーマンたちとの闘い」という思いを強く持っています。サラリーマンとは会社勤めの正社員と至極単純に定義できますが、そのものが悪いと言いたい訳では決してなく、そうした立場、働き方、身分(?)にある人が必ず、と言っていいほど陥る通弊があるからです。その一つが、本編でも書きましたが「優越の錯覚」を起こしやすい事。もう一つは責任転嫁。まあ、簡単に言えば無責任、って事ですけど。もう一つ加えるとすれば前例重視。要するに前例のない事はやらない、できないという事。それなりのポストで、肝心の意思決定者に、そういう人が多い。

私が出入りしてきた会社は、いわゆる大企業が多く、名前を言って知らないと言われる企業は殆どありません。その意味ではお得意さんに恵まれてきたのでしょうけど、ン十年もイヤになるほどそうした体質を見せつけられてきました。そうした相手から生活の糧を得るためには多少、口八丁手八丁にならざるを得ません。

ピーターの法則(補足説明※11)というものがありますが、これを知った時、得心する以前に笑った記憶があります。その通りだからです。よく言われるのが「組織は腐る」。分かりやすいですね。あとは「20%の人間が80%の仕事をする」「やがてあらゆるポストは無能な人間に占められる」「まだ無能レベルに達してない者によって仕事は行われている」等々。先に書いた「優越の錯覚」も「無責任」「前例主義」ってのは、その法則に抗うためのものなのかもしれませんなあ。一種の渡世でしょうか。

これは経験則から生まれたマーフィーの法則(補足説明※12)とは違って、れっきとした社会学から生まれたものです。なぜそうなるのかを簡単に言えば、組織では「出世」がある訳で、これは今の制度ではほぼ不可逆で、降格があまり起きない。すると、自分の能力の限界まで出世するわけですから、何時かはそのポストが自分の能力の限界を超えてしまい、やがては能力の限界を過ぎた(=無能)者たちで組織が占められてしまう、と言う事です。全く、分かりやすい。

私は学者ではありませんので、そのエッセンスだけを頂き、現実と照らし合わせて、「なるほど」と得心するだけの事なのですが、可笑しいのは、その当事者である企業の人とこの法則を話すと、みな膝を叩いて、上司批判をする、と言う事です。その際、自分の事はおそらく「棚に上げている」のでしょう。

誰でもいずれ、能力の限界は迎えます。であれば、その限界手前でとどまればいいのですが、その上に行ってしまいます。制度上。

で、どういう事が起きるかというと、もう自分のマネージメント力を超えている訳ですから、部下の使い方が「身の内」で分かる範囲内で始まると言う事です。この「身の内」とは、多分「ご家庭」の事なんでしょうね。部下に自分の買い物を命じたり、夜の酒席こそがコミュニケーションの場と心得(多少はそうであると思いますが)、部下を命令紛いに連れ回す。個人的なゴルフや遊興のセッティングまで部下にやらせてしまう。

家長的な「優越」、家(?)の事は誰(?)かに任せたという「無責任」さ、「前例重視」の古典的権威に頼る。どれも会社という組織の中では実体のないものばかり…。自ら考えたものですらない。

更に、あるレベルまで超えて行ってしまうと、会社でコーヒー飲んで、新聞読んで、部下の仕事を邪魔して、夜には呑み相手を探して1日を終えているサラリーマンて、けっこういますよ。それでもOKなのは「給与所得者」だからです。フリーランスの身でそんなことしたら、一巻の終わり。別に羨ましいとは思いませんが、そんな方々は既得権には敏感でも、義務には疎い。

ここまで書いていて、何か、この編は書くのを止めた方がいいような気がし始めました。が、書きます。どこの会社を見ても若い者が上の方に閉塞感を感じているのはまさにこのピーターの法則通りだからでしょうね。

これを解決するには、出世などさせず優秀なレベル(多くは現場)で止めておいて、給料は上げてあげる、というのが一番簡単な方法なのでは。マネージメントに才のある方なんて、ほんの一握りしかいませんが、その少数でも組織は回せますよ。要は、「意思決定」の問題ですから、相談して決める事でもないし、ましてや前例や多数決で決められるものでもありません。

この年になると定年を迎えて会社を去る人を、同じジェネレーションを共有したものとして複雑な思いでたくさん見ざるをえません。ハッピーに見える人はあまり、いませんねえ。殆どが「追い出される」といった被害者意識に近いものをお持ちです。変ですよね。もう十分に稼いだでしょうから、いいじゃないですか。会社は稼ぐための手段であり、場所に過ぎませんから。別に「家」から追い出されるわけじゃあるまいし。ひょっとして、定年してから家に帰ると、そうなる人もいるのかな?

いささかフザケタ感のあるオチですが、リストラって、ピーターの法則で云う「無能になる前の使える人」を企業はたくさん失っていると言う事ではないでしょうか。そこへ65歳定年延長なんて笑えるような政策。ホント、この国には会社しかないと思っているのでしょうか…。変ですよ、そんなの。

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