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変 その63「役人がはしゃいでも世の中は変わらないよ フリーランス音頭」


雇われる イメージ新聞だろうが、TV・ラジオだろうがWEBだろうが、毎日「考え込んでしまうこと」と「吹き出しそうに笑えること」を伝えてくれて、なかなかにゴッチャで楽しい。まあ、手垢のついたようなものでも、マスコミとやらが、作ったような顔で伝えれば、何やら新しいことのように聞こえてしまうものです。で、今回は、「考え込んでしまうこと」と「吹き出してしまうようなこと」が同時に頭の中でポンと音を立てるような記事を某WEBで見ました。まあ、十年一日でも、コンテンポラリーな事として切り出せばそれはそれなりに今日的な問題となるのでしょう。

茶化してばっかりでは話が進みません。何に「考え込み」「吹き出したのか」ですが、某弁護士ドットコムに書かれていた経済産業省の動きについてです。どうも、昨年11月、フリーランス人材の活用に向けた「雇用関係によらない働き方研究会」を立ち上げた、ということのようですけど、気持ちよく笑ってしまいました。確か、おたくのお仲間がまだ厚生省と名乗っていた時に、呼び名は忘れてしまいました「仕事環境(場所)を選ばない働き方(テレワーク、だったかな…)」とやらで在宅勤務の勧めをもう20年以上前からやってますでしょ。もう、そんなの覚えている人もいないでしょうけど。当時は、似たようなことで騒いでいる人はマスコミにも政治家にも、知識人らしき輩にもたくさんいらっしゃいました。厚生省の音頭は結局、「お会社」に向かって発信されているだけで、笛を盛んに吹く人はいましたが、誰も踊らなかったですね。

で、私は当時、フリーランスで働いていました。まだ、フリーランスで仕事している者が珍しかった頃ですね。「どうやって喰ってるの?」ってよく聞かれましたから、いつも「茶碗と箸で喰ってる」って答えました。

今度も同じじゃないですか。結局、インターネットに頼っているのでしょ。リアルの中でできないことが、電線の中でできるなんてあり得ません。インターネットが急に「人間を有能にする」ことなんて、あり得ません。英語ができれば有能になるという信仰と同じです。インターネットは構造であって、確かに便利にはなりましたが、その「作り手」は有能でも、所詮はその「サービスを享受・消費」する側がマーケットを作っているだけで、消費の拡大が「=生産性の向上」とはいかないでしょ。

もっと砕けて言えば、パソコンと机を与えて「さあ、稼ぎなさい」といったところで、一体何人の人が、生活できるまでに稼ぐことができるでしょうか? どんな仕事をするのですか? デザイン、企画、コストセンター業務の代行…? その仕事を、どこからもらうのですか? 結局「会社」ってやつでねえッスか? その図式の中に「雇用関係によらない働き方研究会」の健全性なんて成立しませんよ。そこにあるのは、現行の社会構造の中で「非正規」と差別されている者を格段に増やすだけでしょう。そこでいうフリーランスの姿は「机や椅子。ボーナスや、有給休暇、タダでもらえる文房具等々」に縁のない労働者。それを増やしたところで、実際、その中の何人がフリーランスに耐えられることやら…。

その記事の中に「フリーランス、甘くない現実」なんて記事もありましたが、これも、庭を歩いている猫を眺める程度のリアリティはあっても、特段の景色でも無し。曰く「フリーランスで食べていこうと思えば土日も定時もない」「やっぱり会社員は最高だったんだ」「会社勤めがイヤだからフリーランス…という安易な若者が多い」など、散見される言葉を見て噴き出す元気もだんだんと無くなってきます。

あのですね、フリーランスになるということは「何もしなくてもお金が頂ける時間のある環境」から「必死でやっても一銭にもならない環境」へ行くだけですよ。月末になっても、自動的にお金が振り込まれているなんてありません。まあ、それがどれだけ「ありがたいこと」なのか、フリーランスになればそれを知るキッカケにはなるかも、ですね。

と、揶揄的な事ばかり言ってると記事にもなりませんので、もう飽きましたけど持論を一発。要は「社会の構造」が「会社依存」、つまり「雇用依存」である以上、いくらフリーランスを増やしてもそれは変わらないのですよ。「雇用依存を破壊」することなしに「雇用関係によらない働き方」なんて、絵に描いた餅、じゃなくて「絵にもならない餅」なんです。そもそもがこの日本は特に戦後から、フリーランスの代表である「八百屋」「魚屋」「大工」「畳屋」「農家」「漁師」などの稼業を破壊して企業の経済効率優先の社会を作ってきたわけですから、フリーランスなんて成立しないんですよ。シャッター街の理由は地方の経済的疲弊もあるでしょうが、「稼業、とその跡継ぎの喪失」によって、それまでは健全に循環していた地域を壊し去ったこともけっこう大きな原因だと考えます。それを、能天気に考えている官公庁の連中こそが、「お給料に依存する存在の最たるもの」ですから、言い方が悪いのは百も承知で、「戦犯に戦犯を裁かせている」ようなものです。

フリーランスなんて今の社会では「個人の力」でしか成立できません。「正社員様」よりもどんなウイルスや感染症にも強い体質を持った「個人」の力でしか。先に述べた「机や椅子(場所)。ボーナスや、有給休暇、タダでもらえる文房具等々」こそが、おかしなことであると看過して、それをブッ壊せる度胸のある官僚はいますかね? やるならせめて、「フリーランス=個人事業主=度胸のある働き手」として、税金の免除ってやってみれば。もしかしたら、勘違いも含めて「企業中心社会」をブッつぶせるかも。同時にそこで起こっている、差別や、バカ正社員の勘違い優越感も。仕事を外に振ることが仕事になっているのも多少は何とかなるかも。ならねえか…。

私? なんでフリーランスを続けているか、って? ハイ、お答えします。「会社って、バカが上司になることがあるでしょ。あれって、参るんだよね」ってのが大きな理由です。だから、何とかフリーランスでやっています。傲慢な偏見って言われてもねえ…。あの司馬遼太郎が「新国家の設計助言者」と評した、明治期の啓蒙指導者、福沢諭吉も堂々と男らしくスッパリと言っております。「俺は、バカが嫌いなんだよ、バカが」。

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