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変 その61「定年という侘しい制度について…」


定年私は大学を出て殆どサラリーマンなるものを経験したことがないのですが、最初は人並みに会社なるものに就職しました。就職活動では年齢制限で殆どの企業から門前払いを食って、まあ、アルバイトで食いつなぐかと考えていたのですが、ひょんなご縁で規模は中小ですが、会社に入ってしまいました。ちなみに、就職活動をそれほど積極的にやったわけではないのですが、電話で募集状況を試しに確認したとき、生年月日を言った途端にほぼ100%の企業で「お呼びでない」扱いを受け、バカバカしくなり、いわゆるリクルート姿という紺色のスーツは、学生時代着たことがありません。年齢制限というのは、大学を出るのに7年かかった自己責任なのでしょう。7年かかったのは入学金から授業料、生活費まで仕送り0を覚悟で瀬戸内海の某地方都市から東京の大学に出てきたのが理由です。稼ぎながら大学出るのに4年では無理でしたね。しかし、そのおかげで、長くフリーランスで生きていくことができるようになりました。

で、ご縁があったのか、最初はサラリーマンとやらになりましたが、会社とやらに入って最初に研修を受けた時、「定年は55歳」という説明を聞いて、「えー…、そんなに長く同じ所にいるわけないだろ」と反射的に思いました。昔は大企業でも「定年」は55歳でしたね。誰が決めたのやら…。私は結局、最初の会社を2年半くらいで辞めて、あとは殆どフリーランスで生きてきました。フリーランスには定年なんてもの、ありません。八百屋や魚屋みたいなものです。自分で止めるまでは商売を続けるだけです。

しかし、自分に関係ないとはいえ、仕事相手は会社様が中心になるので、オヤジの年になると、仕事先の正社員さんが次々に定年で姿を消していきます。今は60歳定年で、希望すれば再雇用で65歳くらいまでその会社にいられるのでしょうが、まあ、いずれにしても会社から「自動的に追い出される(失礼)」訳です。フリーランスで飯を食っていると、自分より年上の人との付き合いが殆どになります。なぜなら、「決定権」のない方とお付き合いしても仕方がないからです。別に世渡りというわけではありませんが、食っていくためにはそうなってしまうのです。一時期、その「お世話になった方々」の送別会が続きましたが、今は「誕生日」より、年度替わりの時にまとめて「定年」にする企業が多く、その時期には花束を持って電車に乗られている年配のスーツ姿の方をよく見かけます。「ごくろう様」と言いたいところですが、それよりも「これからは、何するんだろう…」なんて、要らぬことを思ってしまいます。

よく定年後の人生を「第二の人生」なんて呼びますが、私はこの言葉がシックリきません。理由は単純、人生なんて一度きりしかありませんから。それまでやっていたことを自らの意志で止める(変える)のであればまだしも、定年なんて「その個人能力」なんぞお構いなしに、せーので実質的な解雇をする制度であって、再雇用といっても実際は生き生きと機能している制度ではないでしょう。つまり、それまでのことを強制的に「終わり」にされるのが「定年」です。なんとも「侘しい制度」であると思わざるを得ません。「侘しい」を新解さん(国語辞典)で見ると「心を慰める・(自分を受け入れてくれる暖かい)ものがなくて、ものさびしい(様子だ)。さびしい」と記されてあります。

次第にかつてお世話になっていた人の姿が消えていくのは、いずれ仕方のないこととはいえ、どうにもこの「定年」というのは変な制度だと思います。まあ、後から来るもののために道を開けろということでしょうが、その後の者も、せーので順繰りに追い出されてしまうのが組織です。終身雇用と年功序列の産物なのでしょうけど、それらが揺らいでいる以上、定年なんてのもやめて、最初から個人単位での契約で仕事をして、稼げた人から順にリタイヤしていくという簡単な形は無理なのでしょうかね。

などと言いながら、定年など関係のないフリーランスですが、最近は会社や人にはあまり頼らぬ「WEB」を中心の仕事にシフトし始めています。フリーランスだと、年齢とともに(体力と人脈が衰える)稼ぎはどうしても減っていくのが一般的であると思いますが、いきなり仕事を取り上げられることはありません。一部のエスタブリッシュメントな方々は別にして、皆が個人商店のような形で働くということが「底力」を持ったビジネス環境を作ると思いますけど。余計なことですが、定年を数年後に控えた人たちって、働いていませんよ。もったいない。そろそろ本格的に「個人」中心の労働マーケットができても良さそうな時期では…。って、夜、帰宅途中に道端に投げ捨てられている「花束」を見た時、誰が何を思って捨てたのか知りませんが、つい、なんとも「侘しい」気持ちになってしまいました。

長々と、気の抜けた話、ご容赦。

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