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変 その55「英語の呪縛 外資企業の傲慢な本音…」


空少々昔の話ですが、これを「ある企業の特殊なこと」と考えるか、「多くの外資系企業に見られる傲慢」と見るかは自由です。私は後者であると考えています。もともとが「英語がどうの、グローバルがどうの」という意見には興ざめですし、実際に世界の中で経済大国を作り得たのに、今更思い出したように「英語だ英語だ、これからはグローバルで英語だ」とステレオタイプに騒ぐのはどういう根拠に基づくのかという、素朴というより、呆れるような疑問を持っていることと、「あること」で、「まあ、実際にはその程度のものだろうな」という考えを持っているからです。

では、その「あること」とは? 昔と云ってもそれほど以前の事ではないのですが、一時期、外資系(外資100%ではない)の会社に席を持ち、仕事をしていた時に経験した事です。

あるクライアントが、アジア・パシフィック地域に本格的に進出するということで、各地区に自社サイトを立てるため、日本ではその仕事が私のいた会社に回って来た時の事です。まあ、サイト制作だけの事ですから、それほどビッグなビジネスでもなく、元になるサイトはクライアントの自国にある訳ですから、サイト制作というより、ローカライズが主な仕事ですね。

で、私の仕事は「バイリンガルが日本語に訳した、妙な日本語を修正する」事です。大した事も無し、と思っていたら大間違い。元のサイトにあったコンテンツは膨大で、まずバイリンガルが訳したものがドサッと机の上に積み上げられます。とてもじゃないが、直ぐに片付けられるような量ではありません。毎日毎日やっても、新たにバイリンガルが翻訳する速度に追いつけません。サイト自体やサーバ環境作りにはそれほどの時間がかかる訳ではないのですが、如何せん、コンテンツの量が多すぎて、ローカライズがなかなか進みません。

もとのスケジュールはあったのですが、とてもクリアできる状態ではなく、「誰がこんなスケジュール作ったんだよ! 工数の計算ミスもいいところ!」なんて文句を言いながらやりましたが、バイリンガルがカタカナ翻訳をやって来るので、それを日本語に直すのに、辞書が必要になるくらいの手間のかかり方。例えば、いまでは多少一般的な言葉になっているかもしれませんけど「マキシマイズ」「リファレンス」「リソース」「オプティマイズ」なんて言葉、けっこう文脈として日本語化するのは難しい。「マキシマイズ」は「最大限に生かす」、「リファレンス」は「参照・参考」、「リソース」なんて「資源・資産」て意味ですけど、そのままじゃ???。時には、プロジェクトに必要な人員の意味になったり、資金だったり、情報、設備だったり、必要に応じて文脈に合わせないと、ミョウチクリンな日本語になってしまいます。「オプティマイズ」なんて「最適化」って、「何が何を」を明確にしないと意味が通じない。

まあ、そんな仕事の苦労話なんてどうでもいいとして、私が驚いたのは、日本以外の国、例えば香港やマレーシアやシンガポールなどではもうとっくにサイトが上がって、稼働しているとか。とにかく日本のサイト制作がダントツに遅れているようでした。なぜでしょう? 私たちの仕事が遅いから? いいえ、違います。理由はムチャクチャ簡単です。それらの国では、英語のコンテンツそのままでいいからです。私が苦しんでいるような作業はほとんど必要なく、地域内のインターネット環境を構築すればいいだけ。だって、彼らの国にとって英語は「第二母国語」ですから。

そりゃ、圧倒的に差が付きますよ。それで担当者がクライアントに責められ続けて参っていましたが、予算を追加してもらって人員を増やすしかないでしょう。しかし、それは無理。で、担当者がこのように嘆いていました。「もう、日本でも英語サイトのままでいいじゃないか、ってさ。他の国は、英語を理解できるのに、どうして日本だけダメなんだ。日本人はあまりにレベルが低い! とか、言われちゃってさ」担当者は何とかクライアントを説得したようですが、私は「いいじゃん。日本でも英語サイト流せば。きっと、読んでもらえないから、商売も上手くいかないよ」。と、解決にもならないことを言いましたが。でも、正直な気持ち。

そのとき、つくづく思いましたね。「固有の言語でここまでの経済発展をできる国が他にあるのか。ましてや固有の文化を創りえる国が(かなりムカついた)」。まあ、そう思ったところで、ビジネスには関係ないですけど、そのクライアントの発言に「英語しか話せない連中」に他国の事なんか理解できないだろうな、と思わざるを得ませんでした。失礼な発言になりますが、香港などはもともとあんたたちの支配が強く及んでいる所でしょ。

その時分にはまだ「グローバルだ、英語だ」なんて騒ぐような風潮はまだ薄かったように記憶しています。今日の「グローバル=英語」って盛り上がりは、お笑い漫才でも見ているようなボケと突っ込みの連続。笑えます。もうそろそろ、気が付かないのはおかしいですよ。日本語でしゃべれないこと、考えられないことが、なんで英語だとOKになるの?

一番大事なものは、自分で考え、自分でアピールするのに必要なの「母国語」なのに。

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