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変 その45「ナンダカナァ… 知性と教養についての考察って…」


カサカサ何ヶ月か前に、新聞を読んでいると「なんだよ、これ…」って特集に目が留まりました。ほぼ一面使っての企画ページですけど、タイトルは「知性と教養、どっちが大事?」だって…。このタイトルだけで頭が????なのに、中を読むと「これってギャグじゃなくてマジ…」って感じ。もうここで、変。

何でも「知性が大事」って答えが68%、で、「教養が大事」って答えが32%。本気で考えてるの? これって、「手と足とどっちが大事ですか」って事と同じですよ。両者が全く独立して存在する言葉なら別ですけど、その記事中には一応それぞれの定義のようなものが書いてありました。その定義は「右は左の反対」「左は右の反対」みたいなもの…。で、ここはいつもの新解さん(国語辞典)にご登場願います。「知性:物事の理屈がすぐ理解できる能力」、「教養:文化に関する、広い知識を身につけることによって養われる心の豊かさ・たしなみ (自己の)専門的分野の学問・知識」。はい、分かりやすいですね。特に最後の「たしなみ」って事。

「知性と教養」はワンセットの言葉です。知性が無ければ、教養も成立はしません。ガソリンが無ければ、車が走れないのと一緒です。

もちろん、この考察自体に疑問を評している人の言葉もありましたから、まあ、何かの企画意図があるのでしょうけど(汲み取れません)。その回答で面白かったのは「知性の高いサルはいるが、教養の高いサルは見ない」っての。これ、申し訳ありませんが大笑いしました。何故って、この人「サルになったことあるの」って思ったからです。「サルに教養がない」って、そのサルの延長線上にいる人間が言ったって、そのサルはどこから教養を持ちはじめたの、って突っ込みたくなります。サル目線で見てみましょう。サルが怒りますよ。

と、この記事に関してはとりあえず笑ってお終いで、本サイトに書く事も無いと思っていたのですが、それを書いてしまったのは、これも新聞の記事ですけど、演出家、映画監督、俳優である蜷川幸雄(にながわゆきお)のコラムを読んで、これまた、共感の笑いを覚えてしまったからです。その概略をいえば、いわゆる「イケメン」俳優たちの演劇が女の子に評判が良いようなので、自分もやってみようとイケメン俳優たちを集めてもらったところ、殆どが同じ顔をして、同じ髪型の俳優が集まった。不思議な事に皆似ている。サイボーグのような、マネキンのような「ちょっといじったような」若者の行列。ま、これは「私、人と一緒なのはイヤなの」ってな事言って、ルーズソックスの大行列ができたのと同じだろうからまあいいとして、笑ったのは次。

「なんだこれは!」「まったくといっていいほど教養がない」「知らない事を恥ずかしい事だと思っていない」「チェーホフだって、シュエークスピアだって、三島由紀をだって読んだことがない」。その後に出てくる言葉が秀逸! 「凄い!」。私はあのいつも不機嫌そうな表情をしている蜷川幸雄が怒って書いているのだと思って読んでいましたが、この言葉が出るという事は、呆れるのを通り越して感心していたのです。徹底していればそれはたしかに「凄い!」。氏はそれを全ての若い俳優に行っている言葉ではないとしていますが、要は、若い女の子がこのようなイケメン俳優を「食べて捨てているだけ」だ、とか。「なぜ?」だそうです。

喰って捨てられるのは「喰いやすい」ドンガラだから、そう云う事なんですよ。知性と教養が無いというのはドンガラ(空洞)という事なんです。先の言葉を茶化せば「サルはちゃんと生きる知恵を持っていますよ」。知性がどうの、教養がどうのなんて言葉遊びをやっているという事は、そうしたものが現代人にだんだんと希薄になっているからでしょう。知性と教養でミッチリとしている方々には問題にもならない事です。先天も後天もありません。本来、人は息をするようにそれらを身につけるものなのです。

蜷川幸雄のコラムの最後の言葉、「ぼくは複雑な思いで(中略)どんよりと曇っている」。
蜷川さん、あなたが予見している「やがてくる冬の予感」、外れて欲しいですね。でも、もう起こっているのかもしれませんよ。いや、起こっています。「貧すれば鈍す」ではなく「富すれば鈍す」という、あらゆるものが消費「食って捨てる」でしかない時代が。

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