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変 その2「正の反意語が誤だとしたら、正社員以外は誤社員?」


正 誤日常、あちこちで耳にする言葉の中に「何、それ?」ってな言葉って多いです。しかも、誰もそれに異議を唱えず、堂々と大手を振って、新聞にまで疑いを持たれる事もなく使われている言葉…。色々ありますが。

例えば、「正社員」という言葉。この言葉、私の知っている限り一般的な通称で、法律用語でも何でもありません。不思議でしょうがないのはこの「正社員」でない人たちを、特に最近よく見かける言葉ですが「非正社員」「非正規社員」と世間様が臆しもせずにおっしゃられている事。言葉には反意語、反義語、反対語、対義語、対語がありますが、「正」の反意語として「非正」を使っているのなら、「正社員」を「人」に置き換えてみると、「人」と「非人」がいるという事になります。

後者の言葉はとんでもない言葉です。本来なら伏字でしょう。それなのに、それと同じような言葉がまかり通っています。私自身、これは変であるだけではすまない、尋常ならざる事との思いがあります。

資料が見つからないので、記憶頼りですが、確か坂口安吾が昭和の初期に何かに書いていた言葉ですけど「サラリーマンとは、月に一度のささやかな消費を楽しみながら毎日を送る人々」といったような事を述べています。明らかに、何がしかの皮肉でしょう。その当時の日本の就業人口は約8割近くが第一次産業従事者(殆どがお百姓さん)であり、今やその殆どがサラリーマン、つまり給与所得者です。入れ替わったと言う事。商店街や、農業、漁業、林業などといった「稼業」を個々人が「生きる術」として失って、殆どが「雇われるしか生計を立てられなくなった」とも言える事です。

そして、今やその大多数のサラリーマンなるものの中に「正社員」なる言葉が何がしかの価値を持ってきているという訳です。昔で言えば「田持ち百姓」かな? 今一度、「正」の反意語を考えてみると、「誤」「負」「邪」、「悪」も入るんじゃないですかね。正義の味方の逆(敵)は悪漢、悪党、悪人ですから。

と言う事は、「正社員」の反意語は「誤社員」「負社員」「邪社員」、「悪社員」ですか…?
変だと思いません? いや、変だと思います。そこに一種の差別意識・階級意識が垣間見えます。「憧れの正社員」「正社員を目指そう」「正社員になりたい」等々。なんという痩せて貧相な言葉の羅列。「誤社員」たちが「正」を得ようとして頑張っている訳でしょうか。もし子供が「大人になったら僕は正社員になる!」なんて言ったらゾッとしませんか。

何故、そのようになるのか? 思うに、日本人(といっても、アメリカ人やインド人をよく知っている訳ではありませんが…)は社会性が高い民族であると思いますが、その中でやはり「身分」を欲しがるのではないでしょうか。「正社員」はその立場を保証された立派な「身分」であると。正直、バカバカしい事ですけど。

私はフリーランスで生きてきましたので、いわゆる「正社員」でボーナスなんかを貰っていた期間はン十年の中で数年しかありません。と言う事はずっと「誤」の側で生きてきたという事でしょう。しかし、別に何という事はありません。生きて日々の糧を得る事に関しては同じです。頭を使えば気も使う。

ここで言いたいのは、言葉に拘るつもりはありませんが、皆が妙な勘違いを起こしているのではないでしょうか、と言う事です。確かにその昔は「正社員」たちのバックボーンであった「会社」なるものが終身雇用や年功序列などの安定した生活を保障してくれていたでしょうが、今やその「the 会社」なるシステムはとっくの昔に機能しなくなっています。リストラなんて言葉が本来の意味以外の事で使われています。「馘首」というちゃんとした(?)日本語があるのに。

「正社員」になんて価値を求めるのは変ですよ。こんな妙な言葉、捨てましょう。それより、歳に関係なく子供のように「おれは海賊になる!」とか「おれはロックスターになる!」とか「パン屋さんになる!」、何でもいいですから「夢」のあるものを常に目指した方が、世の中、面白い。目指してもなれる訳ないかもしれませんが、ひょっとしたら…、です。

一番大事なのは「私は何々である」と堂々、言えることだと思います。「私は正社員である」なんて言われても、ああ、そうですかで終わり。「正」である事によって得る安心・安定なんて、砂上のナントカ。「正」も「誤」もありゃしません。上も下も、ありません。

「正社員」なんて身分で、その先に何かあるのでしょうか? 考えてみたらゾッとしません?

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