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変 その1「感性? それは感受性ではないでしょうか」


歯車これは多少イチャモンのような文章になってしまいます。「感性」なる言葉が散見されるようになったのはいつからの事でしょうか? 「感性」とは語意から言えば「感受性」と同義であるのですが、その意味では言葉的な問題は無し、です。しかしその使われ方が一時期に流行った「フィーリング」と同じような曖昧模糊とした言葉になって、一人歩きしているような気がします。

例えば「それは感性の問題だよ」「感性が鋭いね」「大事なのは感性だよ」などなど。日本語として間違ってはいないのですが、どうもいい加減で都合の良い言葉として使われているような気がします。「それは感性の問題だよ」といった場合、その「感性」が問題の全てであるかのようにように聞こえます。しかし、感性とはその後ろに人間の「悟性」「理性」(補足説明※2)が控えているものであり、哲学(カント?)では「悟性」に働きかけるものであると区分されていたはずです。そして「理性」に至る、と。

という事はこの「悟性」、論理的に事象を捉える力が備わっていなければ「感性」がいくら大事であろうとも、そこから先への問題にはつながらないということになります。同じように「感性が鋭い」と言っても、感性は感性であり、その先に単独で何かを「発現」する力にはなりません。理屈で言えば「感性」は「悟性」「理性」に強く働きかける(刺激する)力であり、この3つはワンセットで「何かを生む力」になると言う事のはずです。火薬の入っていない爆弾の導火線に火が点いても何も起こりません。

それが、あたかも「感性」だけで何かを発現できるように用いられる事には違和感があります。日常の中でよく耳にする言葉になっていますが、「それは悟性の問題だよ」とか「理性の問題だよ」などという言葉はあまり耳にしません。後者などは、それを言うと揉め事に発展する可能性もありますよね。

誤解を恐れずに言えば、「感性」は外界からの刺激を個体が受けるということで、それだけなら何も人間の専売特許ではありません。犬や猫にもある訳でして。とはいえ、犬や猫が鋭い「感性」を持っており、何らかの創造物を発現する事はまずないでしょう。もしできたら、そうとうにTVで稼ぐことができると思いますが。もっとも、創造物の発現ではなく「行動」に現すことはできるでしょうけど。脅かすと逃げる、といったように。

言葉として単独で成り立たせようとするならば「感受性」ではないでしょうか。先に語意としては同じものと言いましたが、用方が少々違います。「感性が強く敏感」は妙な言い回しになりますが「感受性が強く敏感」はしっくりとした表現になります。感受性の強い人は往々にしてアンハッピーな事が多いのではないか(傷つきやすい)と思いますが、「感じる」ことに「想い」を伴うものが「感受性」です。ただの感性は「熱い寒い」みたいなもので、「喜怒哀楽」などの「情」には通じないと考えます。てゆーか、感性ってのはただのセンサーで、人が持っているのは感受性。大人でも子供でも。

小さな子供で「怖がり」は多くいます。夜、一人にしておくと怖くて泣き出したりとか。これは、目に見えない怖いもの、不安なものを感じて泣き出すのでしょう。きっとその子の目には何かが見えているのか、何かを感じているのでしょう。それこそがまさに「感受性=想像力」です。想像力は「創造」に通じます。感受性の強い人は実社会で潰される(自壊?)事が多いかもしれませんが、また新たなものを発現する想像力も創造力も持っていると考えます。子供のころに泣き虫で感受性の強い子供は、大きくなって芸術家かクリエイターになっているかも。統計データはありませんが。

全てを「感性」の一言で済ませようとするのは言葉のファシズム(大げさか…)のようなもので、私自身はこれを言われるとそこで議論が止まります。「感性」は「感受性」と同じく一つの才能であると思っていますが「入口」にしか過ぎません。それが人本来の「悟性・理性」を刺激してこそ初めて、論も進み、創造も生まれると考えます。「フィーリング(感性)の問題なんだよなあ」ってのは「お前の意見なんか聞いてないよ」と言われているように聞こえるのです…。

「感性」という言葉のみが前に出て「悟性・理性」という言葉がその陰に隠れてしまうのは創造への「怠慢」ではないのでしょうか。「感受性」なら、子供にでも認める事ができる独り立ちした言葉に思えるのですが。

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