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不思議 その10「ボロアパート物語、そして誰もいなくなった…③」


天井 Aは精神的にかなり参っている様子。そりゃ仕方のない事です。「出る」部屋に住むことを想像してください。それからは、BとC、もしくは私が交替のような形でAの部屋に泊まる事となりました。CはAと同じ身の上ですから、自分の部屋には戻らず、別の友人の部屋に泊まることが多くなりました。

その「出た」日から、同じような事が続いて起きた訳ではないのですが、Aは既に引っ越しを考え始めていました。無理もない事です。私はそのアパートを紹介した手前、申し訳ないような気がしてBとCがいない時はAの部屋に泊まりに行きました。ちなみにBの部屋は私が以前に住んでいた3畳間だったので、とてもAがそちらに行って泊まれるスペースはありません。

で、ある日、Bが当番(?)でAの部屋に泊まっていた時、何やら、また「出た」そうです。なんでも、白いものが天井の辺りをスッと動くとか…。ハッキリとした形のものではないそうです。それ以外にも、何か乾いたようなピシッという音や、弾けるような音が聞こえたりするそうです。俗にいうラップ現象(補足説明※9)でしょうか…。気にし始めると、全てが薄気味悪くなります。もう、みんな少々神経衰弱気味。BもAの部屋には泊まりたがらなくなりました。Aは誰かの紹介でどこかの神社に相談をして、お祓いをしてもらったそうです。その時に買ってきた魔除けのお札が部屋の柱にありました。

ちなみに、そのアパートの大家さんはもうおばあさんですが、姉妹で、二棟あるアパートの間にある家(あばら家)で二人暮らしていました。人の良い方々なのですが、朝夕に何の宗教か分かりませんが、お経を唱え、線香を焚いていました。私が住んでいる時は風の加減か、かなり線香の匂いが朝夕に流れてきた記憶があります。特に、どうと言う事のない信心深いご老人といえばそれまでなのですけど、この状況ではAもBもCもそれが気に障って仕方がない。ある日、AとCでその大家さんに事の次第を正直に話し、あのAの部屋で何かあったのかと尋ねたそうです。大家である老姉妹は、別に何もないと答えたそうです。Aはあのドアの上のお札の事も聞いたそうですけど、前の人が勝手に貼っていったと答えます。そりゃそうだと思いますよ。何かあっても喋る訳がないですよね。大事な店子がいなくなりますから…。私がそのアパートにいた時、別棟の住人の事など、気にしたこともなかったので、どんな人がその部屋にいたのか、知りません。

で、私がAの部屋に泊まっている時。朝の新聞配達があるため、早目に寝ようとしました。その時、確かに聞こえました。通路側のドアを軽くノックするような音が…。Aは怖いというより、もうウンザリといったような表情。私、「怖いの編」に書いたのですが、子供の頃、便所の内側から戸を叩かれる音を聞いて、腰を抜かした(本当にストンとなりました)経験があるのですが、この時は反射的にドアへ向かい、ドアを一気に開けました。

そこには誰もいません。私は別に勇気があるとかではなく、とにかくそのノック音を聞いた時、怖いというより「誰!何!」といった腹立ち、怒りの方が先立ち、ドアへ向かいました。怖いのも、度を越えるとそういう感情になる事があります。我々にこれだけ神経をすり減らせているのは何!。しかし、ドアの向こうには何もありません。しかし、確かに私もノック音を聞きました。これで、4人全員がその音を聞いた訳です。
とにかく、予定調和的になって行くような話になりますが、その夜、夜中にふと目が覚めた時、寝ぼけ眼に何やら天井をスッスッと白い半透明のものが動いているのが見えました。これはこの「不思議の編」に書いたことなのですが、以前に同じようなものを見た事があります。それと似ていました。形は丸のような楕円のような、あまり輪郭はハッキリしていないのですが、白っぽい半透明のようなものとしか言いようがありません。夢と言われようが錯覚と言われようが反論も何もしませんけど、記憶の中にハッキリとあります。

さすがに神経が参っているAに昨夜の事は言いませんでした。しかし、AとBも何やら白いものが天井を動いているのは見ています。

そこの大家は姉妹のおばあさんですが、たまに孫が小遣いをせびりにやってきます。兄弟で、上が高校生、下が中学生だったと思います。AとBはこの孫にもあの部屋で昔、何かあったのでは、と何度か聞いたそうですが、やはり何もないと答えます。やがて、AとBとCは引っ越すことを決めました。私は、皆がバラバラになるのは寂しいのですが、致し方なしです。

それで、AとBはその旨を大家に伝え、納得がいかなかった(?)のか、最後に大家の孫の、下の中学生の方にホントにあの部屋で何もなかったのか、正直に言え! と詰め寄ったそうです。某瀬戸内海の地方都市の方言で詰め寄ると、こちらの人はかなり怒っていると感じるでしょうね。言葉が「仁義なき戦い」ですから。例えば、ですけど、こんな言い方になるでしょう。「わりゃあ(おまえ)、ええ加減にホンマの事言ええや。はあ、笑うとれんで。カバチ(文句、いい加減な事)たれとるなよ」とか。
その孫の中学生が観念して言いました。

「昔、あの部屋で女の人が気が変になって、首、吊った…」。

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